事務局メンバー < 福井郁子

サポートセンターに入ったきっかけは何ですか?

 北海道の小樽市出身ですが、結婚後に夫の転勤に伴い東京・福岡・大阪などで生活しました。それぞれの地域で多くの方々に助けてもらいました。
 東日本大震災が発生した2011年に北海道に戻ってきました。大震災の経験がきっかけでそれまで自分が助けていただいたことを何らかの形で社会にお返ししたいと思い、ソーシャルビジネススクール(*1)などでいろいろ学びました。その時、一緒に受講していた人たちから非営利活動団体が経理のできる人を探していると聞きました。それで非営利活動団体で会計サポートの仕事がないか模索しました。
 その結果、会計基準協議会の事務局長をされている瀧谷税理士に出会い、石狩にある障がい者の就労支援団体で会計サポートの仕事を始めました。そして、さらにご縁が繋がり2016年からサポートセンターで働き始めました。

自身の役割や活動内容は何ですか?

 会計サポート事業を担うことです。
活動内容は会計の事務担当者がいない団体さんから送られてきた会計資料に基づいて会計ソフトに入力し、最終的に決算書類を作成することです。他にも団体の会計担当者が入力した会計データをチェックして修正点を一緒に直す業務もおこなっています。その過程で会計担当者が会計業務に精通していくサポートをしています。
 また、会計に携わる人たちをサポートするために「会計オンラインセミナー」を2か月に一回程度開催しています。

サポートセンターとして今後やりたいことは何ですか?

 上記の活動内容で言ったようなサポートを全道規模で行いたいです。
札幌から遠い場所に住んでいる団体には直接サポートできないので、このような現状を変えるために会計支援のサポーターや経理事務をきちんとできる人を育成したいと思っています。
 また、団体が新しい事業を始めたいと思っても資金がなかなか見つかりません。このような団体のために久保さんと共同でファンドレイジング(*2)という支援をしたいです。まず支援先の決算書を作成し、収支の現状を把握する。そして次に新規事業を進めるのにどれくらいの資金が必要なのか明確にし、その資金をどのように導入するかをサポートしたい。
 ファンドレイジングと会計サポートは両方必要だと考えています。

大切にしたいことは何ですか?

 会計サポート業務では、受託先の間違えを修正するのが仕事ですが、その際に相手の立場や意向を尊重してサポートすることを大切にしたいと思っています。
 また、現状では北海道内のお金の循環が小さいです。これでは北海道全体が発展しないと思うので、国の資金などを北海道の非営利活動団体に分配し、大きな循環を作れるようにしたいと思います。
 これらの活動を通して、私たちのすぐ近くにいる助けを必要としている方々と市民が繋がる社会にしていきたいと思います。

(*1) ソーシャルビジネススクール:ビジネスの手法を通じて社会的なミッションを果たそうとする事業
(*2) ファンドレイジング:民間非営利団体が活動のための資金を個人、法人、政府などから集める行為の総称